水底の諦観

好きなものと自分の話

推しと握手をした

 

推しの小劇場での初の主演舞台を、みにいった。今回チケットは2回分とっていて、土曜マチネと日曜ソワレ千秋楽。

公開ゲネやら初日は仕事で行けなくて歯を食いしばりながらツイッターで感想を漁った。しんどい。

 

土曜マチネ。最前列チケットで劇場に入った。狭!!!!!!近!!!!!!

100人キャパというのは予想以上に狭かった。というか、最前列に座ってつま先の数センチ先に舞台がある。段差は10センチメートルほど。どゆこと??????

舞台が始まった。推しが叫ぶ。推しが泣く。推しが食べ物をマジで食べている。数十センチの距離で。えっ???????

終演後、アナウンス「役者との面会ご希望の方はそのままお待ちください」

め、面会?????? お金払うやつ?????

とりあえず帰るか、と外出たところでプレゼントボックスがないことに気づく。スタッフさんにお手紙を預けようとすると「今役者本人が出てきますけど……」と困惑される。えっ??????直接渡せるの?????

「いえ、大丈夫です、お願いします」と手紙を預けて退散。

 

貧弱オタク、常にびっくり。というか勝手がわからなすぎて、不安。

帰りの電車で思ったのだが、面会とは誰でも喋れるやつ?なのか?そしてそこでプレゼントやら手紙やらを渡すのが普通……なの???

 

日曜ソワレ千秋楽。

今日は最初から手紙を手渡しするつもりで、ちょっとお洋服も気合を入れた。というか、土曜マチネの後に急いで買いに行った。新宿のルミネ混みすぎじゃね????(試着に20分待った)

千秋楽、推しがガチ泣きしていた。素晴らしい演技だった。カーテンコールも泣いてて何言ってるのかわからなかったが(通常運転)、情熱だけは伝わってきて、ほかの演者さんたちが温かい目で見てくれているのがとてもあたたかくて貰い泣きした。

 

そして問題の"面会"。

わたし「あ、あの、主演おめでとうございます。千秋楽おつかれさまでした」

推し「あ、ありがとうございます!」

わたし「今日の、最後のシーンすごく良くて、あの、めっちゃ泣いちゃいました」

推し「あ〜大丈夫ですよ、俺もめっちゃ泣いたので笑」(めっちゃ泣いてたから貰い泣きした)

わたし「あの、お手紙、よかったら読んでください」

推し「ありがとうございます」

わたし「昨日も、お手紙書いたんですけど、その直接渡せなくて」

推し「あっ、昨日預けてくれたんですか?」

わたし「その、こういう劇場初めてでシステムがわからなくて」

推し「ああー俺も初めてで、はい、大丈夫ですよ」

わたし「次の舞台とかってもう決まってるんですか…?」

推し「あーまだちょっと解禁できなくて」

わたし「そうなんですね! あの、次も楽しみにしてます。応援してます」

わたし「あの、写真とかって大丈夫ですか?」

推し「ごめんなさい、写真はだめなんですよ」

わたし「あっですよね! 大丈夫です! ありがとうございました! おつかれさまです!」

はけようとする

スタッフさん「握手とかなら大丈夫ですけど、どうですか?」

推し「あ、じゃあ(持っていたプレゼントを手首にやって手を出してくれる)」

わたし「あの、ありがとうございます……手あったかいですね……」

わたし「あの、風邪などひかれませぬよう……」

推し「頑張ります!」

 

いやいや、風邪などひかれませぬようって、なんだ。何語だ。てんぱりすぎ。

そして今書いて思ったけど結構長く話してた。記憶が一瞬すぎて。

 

手があたたかかった。ソフトタッチだった。わたしの手がでかいのがアレなのだが、同じくらいの大きさだった。

 

えらかった点。

ちゃんとおめでとうとおつかれさまを言えたこと。

反省点。

ヒールの高い靴を履いていったことで、推しの身長を越してしまったこと。(見てた友人に「でかかったね」と言われた。周りは小柄な女子ばかりだったので、ヒールで175 cmほどになった私は巨人だった。だよな。)

 

身長が高いのも手が大きいのも、わたしだもの。普段はアドバンテージとして誇っている部分だが、今日は、今日だけは少し嫌になった。しょうがないけれど。小柄な女の子になりたいと思った。

 

ちなみに、舞台のシナリオの可否は問わず、とりあえず推しが観れる〜とチケットを取ったが、大正解だった。泣いた。あったかくて、やさしい物語だった。

秋の田舎のお話で、夕方のチャイムが祖父母の家の町と同じものだった。強烈なノスタルジー。今は誰も住んでいないあの家を思い出した。

田舎育ちの私。都会に出たくて出たくて堪らなかった自分と、今上京して働いている自分を省みて、しんどくなった。普段物語に自分を重ねることはしないので、これはかなり珍しい。生の舞台の力を感じた。

前回までは1000人規模とかの箱で観劇していたので、小劇場ってどうなんだろう?と思っていた。物語の良し悪しに箱の大きさは関係ないな、と思った。

 

いま、この記事をスタバで書いている。人生初のフラペチーノ。美味い。美味いが、ホイップ抜きにしたにも関わらず甘い。1/6でギブアップ気味である。やっぱり慣れないことはするものではない。余ったやつ、どうしよう………とか書いている間に、5/6まで飲んだ。もう少しである。